『猫語』 [ショートショートショート]
猫語がわかるようになったのは、
たまたま近所ののら猫に
「ニャー」と話しかけたあの日からだった。
あの時、
なぜか猫が「こんにちは」と
返事をしたような気がして、
気づいたら猫と対話ができるようになっていた。
それからの僕の毎日はハッピーで、
三毛猫のウィーア、しろしろ猫のセーム、方耳だけ垂れてるファーミィ・・・と
どんどん猫友達が増えていった。
そして、今日は月に一回の猫会議。
今日もニャーニャーこれからの猫世界について語り合っていると、
不意に隣に座っていた黒猫のノーティが、僕の耳元でささやいた。
「おまえ、人間語がわかるんだってなぁ」
2009.04.06/photo&story by.mari